2003年11月25日
九州場所を終えて
土佐ノ海は白星を重ねて10勝目.殊勲賞(7回目)を授賞し,更に来場所の関脇を確実にしました.大碇も白星を重ねて11勝目.昨年九州場所以来の11勝です.このように,上位陣の成績は非常に良いのですが,逆に幕下以下が寂しい限りです.勝ち越したのは幕下の四ツ車と,三段目の松田,そして序二段の北の剛の3人だけ.他の10人が負け越しで,1勝6敗での負け越しが5名もおります.
九州場所の土佐ノ海は,立ち合いの当たりも強く,その後の出足もあり,横綱武蔵丸を倒し11個の金星を獲得,また大関武双山を破り対戦成績を 18勝16敗とリードし,更には10連勝中の大関栃東から白星を上げ,優勝争いを大きく盛り上げてくれました.この活躍に対して殊勲賞が贈られました.土佐ノ海の授賞は平成14年の名古屋場所以来7回目になります.来場所の三役争いという意味では,千秋楽の栃乃洋(東筆頭)を千秋楽に破ったことが大きい.筆頭の栃乃洋は8勝止まり.東2枚目の闘牙は9勝.西3枚目の玉乃島は10勝.これらの結果と,関脇の若の里が負け越したことを合わせて考えると来場所は東の関脇に昇進することでしょう.
大碇は,十一日目の黒海戦に勝てば十両優勝の可能性も出てきたのですが,残念ながら黒星.しかし,今場所は,得意の突き押しが冴え渡り,11勝を上げることができました.昨年九州場所以来の11勝です.来場所は,十両上位へと番付を上げてくることでしょう.
幕下以下では,勝ち越したのが,四ツ車(幕下),松田(三段目),北の剛(序二段)の3人だけ.残りの10名は負け越しという散々な成績です.
実は,9月場所では5勝以上の好成績を上げて勝ち越しを決めたのが6名もおりました.ところが,その中から今場所も勝ち越しを決めた力士がおりません.東京後援会の会長が「たかが1場所の好成績に満足するのではなく,2場所続けて勝ち越すことを目指して欲しい」というようなことを,9月場所の千秋楽パーティにて言っておりましたが,残念ながら実践することができませんでした.もう一度精進して,来年こそはより良い成績が残せることを期待しております.
七番相撲の結果:
○ 四ツ車,松田,瀧ノ音,藤嵐,北の剛,荻野目
● 鎌倉,柏竜,荒飛,沖ノ龍,藤縄,大筑波,鈴木
九州場所成績:
☆ 土佐ノ海 西前頭 2, 10-5 殊勲賞
☆ 大碇 西十両 11, 11-4
【幕下】
☆ 四ツ車 東56, 4-3
【三段目】
★ 鎌倉 東36, 1-6
★ 柏竜 西66, 2-5
★ 荒飛 西70, 2-5
☆ 松田 西78, 4-3
★ 瀧ノ音 東83, 3-4
【序二段】
★ 藤嵐 西3, 3-4
★ 沖ノ龍 東8, 1-6
☆ 北の剛 東13, 4-3
★ 藤縄 東34, 1-6
★ 荻野目 東63, 2-5
★ 大筑波 東70, 1-6
★ 鈴木 西79, 1-6