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2004年06月21日

行司さんの装束

大相撲の行司さんは,マワシ一丁で勝負をする力士達とは違って,きらびやかな装束を身にまとい土俵上を素早く動きつつ,勝負の瞬間を見極めます.行司さんの装束が今のように烏帽子(えぼし)と直垂(ひたたれ)と定められたのは,明治43年のこと.この姿は鎌倉時代の武士にならったもの.江戸時代の服装は,裃(かみしも)に袴(はかま)という,当時の武士の公服に相当するものを用いていた.いわゆる,時代劇で登場する御奉行様の身なりを正した姿を想像すれば,ほぼ間違いないであろう.

このような流れを考えると,行司さんの装束というのは,明治になって突然数百年前の武士の装束を採用したのが,今でも続いていることになるようだ.おおよそ,格闘技・競技・スポーツにおいて,判定を下す審判に相当する人が,こんな美しい姿でプレーヤの横を動き回っている例は,大相撲以外では考えられない.
暑い名古屋場所では,青や緑のような涼しげな色を使った夏衣装を身にまとった行司さんの姿にも注目したい.

写真は,平成15年名古屋場所の式守与太夫.
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写真撮影ウメさん.

投稿者 omochi : 2004年06月21日 00:44

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