2004年06月13日
パトリオット/ザ・ロック/トロイ/パッション
大相撲の中国公演(記者会見,子供相撲)が終ったと思ったら,今日は大相撲勝抜優勝戦が行われていました.大忙しの力士達ですが,たまの休みには,気分転換に映画を見たりしているようです.
伊勢ノ海部屋の瀧ノ音が選んだ,お気に入りの映画をご紹介します.こういう構想自体は「せめて三日坊主にはなりたい」で書いていたのですが,既に半年経過している...
映画を見たり,DVDを借りたりする時の参考にどうぞ.
■ 感動もののパトリオット.メル・ギブソンが主演で,今から約 250年前のアメリカとイギリスの戦争を描いたもの.
■ アクションもののザ・ロック.ショーン・コネリーとニコラス・ケイジがアルカトラズ島で繰り広げるアクションが見もの.
2004年02月29日
相撲甚句物語 花筏健・著
全国各地に伝承されている相撲甚句を丹念に実地調査し,筆者なりの分析を交えながら相撲甚句の成り立ちを考察している.甚句のルーツを探った本格的な書籍である.
■ 相撲甚句物語―ルーツを求めて,花筏 健 (著),現代書館,2000円(税別)
筆者の花筏(はないかだ)氏は,昭和35年に初土俵を踏み昭和41年に引退した元十両力士で,現在は山形県鶴岡市にて,ちゃんこ花筏を営んでいる(花筏は現役時代の四股名).著書も多数ある.
私が気に入った一節は次のようなまとめである.
相撲甚句のルーツは甚九郎節であり、また船乗り唄、盆踊り唄、二上り甚句でもある。いろいろな唄の要素を取り入れて成り立ち、今日に至っている。すなわち甚句は唄の”ちゃんこ鍋”とも言えよう。そして甚句の歴史は、まさに真似と改作の歴史でもあった。
ここへ至る過程で筆者は,”ちゃんこ鍋”の由来に関するいくつかの節を比較しながら,実は沖縄の「チャンプルー」や長崎の「チャンポン」と同じような語源を持ち,肉や魚や野菜などの色々なものを「ゴッタ煮」にした鍋ではないだろうか?という節を披露している.ただし,本職のちゃんこ料理屋として,単にゴッタ煮にしただけでは美味くはならないことも,忘れずに注意している.
その例を引き合いに出した上で,相撲甚句も日本各地に伝わる唄のチャンポンなのである.と,結論づけている.当然,単に混ぜ合わせただけではダメで,素材の特徴を活かし,いい味を出し,まわりに受け入れられたものが今現在生き残っていることになる.
ちなみに,伊勢ノ海部屋マネージャの浅坂氏も,甚句の資料を花筏氏に提供しており,協力者として「第II部 甚句の成立」の終りの方に名前が記載されている.
なお,本書を発刊後の顛末が(というほど大袈裟ではないと思うが),氏のホームページで公開されている.未知の『甚句伝承地』との新たな出会いがあったようである.