2006年10月07日
秋場所後の勢
秋場所中に話題に引きずり込まれた(※1)勢ですが、千秋楽パーティではお得意の喉を披露してくれました。好きな歌手は山本譲二ということで、山本譲二の歌であれば何でも得意だそうです。実際、その歌声は素人離れしています。時々、マネージャ(写真左奥)と二人でハモってくれることもありますが、この二人、なかなか聞き応えがあります。
下は、千秋楽パーティ恒例のお楽しみクジの商品を配る猫又です。故郷、茨城県名産の納豆を手に、お客様に配って回ります。
なお、東京場所の千秋楽パーティの会場が、五月場所より変更になっております。錦糸町のロッテプラザが建替えのため、両国駅横の花の舞を新たに会場として使うようになりました。お間違えないよう、ご注意ください。
※1.秋場所中日、元関取の琴冠佑との一戦で、張り手を交えた激しい相撲を勢が征して4連勝の勝越しをあげたものの、取り組み後、琴冠佑が支度部屋まで乗り込んできて、勢を数発殴るという事件が発生。元々、秋場所を最後に引退する予定だった琴冠佑は、この事件の責任を取る形で中日の相撲を最後に引退した。勢は4連勝の勢が止まり、その後3連敗。勝ち越していたのは幸いでした。
2006年03月15日
外国人力士のいない部屋
Yahoo!の大相撲トピックスというところで、日本人ばかりの相撲部屋は中村部屋と伊勢ノ海部屋のみ、という記事が出たとたん、アクセス数が前日比20倍を超えてしまいました。ちょっとビックリしています。
実はこの件に関して、既に3月2日付けのニッカンスポーツ「外国出身力士ゼロは2部屋に」という記事が先に報道済みなのですが、Yahoo!がリンク付きで伝えたとたん、このありさまです。Yahoo!の世の中(というかネットな世界)に対する影響力というのを再認識しました。
ただ、Yahoo!も ZAKZAKの「国技の意地を貫く…純国産2部屋土俵際の粘り」という記事をベースに周辺情報をまとめただけですので、場所中を狙ってタイムリーな記事を出したZAKZAKの勝ちという気もしています。
外国出身者を採用しないのは、差別ではないのか?という意見を時折耳にしますが、弟子の採用というものは、そもそも師匠の専権事項に属します。日本人であっても、なかなか入門を認められずに苦労したという話は時々聞きます。実は、たとえ身長・体重が基準を満たしていても、どこかの部屋に所属しないと力士になれないというのが、大相撲の世界なのです。師匠の側としては、どんな弟子であれ一旦取ったからには責任も生じますので、当人の将来性を考えた上で弟子を取るかどうかを決めます。
そのような事情の中で、親方が外国人を採用しないと判断しているのであれば、それは尊重すべきことであると思うのですが、いかがでしょうか?
2005年10月09日
瀧ノ音の由来
瀧ノ音の四股名の由来に関する質問がありましたので、簡単に紹介しておきます。
瀧ノ音という四股名は、四代目伊勢ノ海を継いだ柏戸宗五郎に由来しています。この柏戸は、文化五年(1808年)に大関に昇進しましたが、若い頃に瀧ノ音を名乗っていました。時代的には、1789年に谷風・小野川が横綱になり、それにやや遅れて雷電(1767年生まれ)が登場し、ちょうど相撲人気が盛り上がっていた頃になります。
また、信州には「瀧の音」という名の酒があります。この酒蔵のある長野県丸子町で、伊勢ノ海部屋は毎年夏合宿をしております。
それにしても、実際に瀧乃音を名乗っておられる方からコメントがいただけるとは思ってもみませんでした。これからもよろしくお願いいたします。
2005年07月25日
瀧ノ音引退
昭和59年(1984年)春場所に入門し、長く伊勢ノ海部屋の力士として活躍してきた瀧ノ音(本名:西田治彦)が、名古屋場所後を最後に引退しました。一時は幕下5枚目まで番付を上げ、将来の関取を期待されましたが、ヒザの怪我などもあり、関取の夢は叶いませんでした。それでも平成14年頃までは幕下を勤め、また部屋では若い力士を指導するなどして、伊勢ノ海部屋になくてはならない力士として活躍してきました。このたび現役を引退しましたが、今後は長野・信州にて飲食店関係の仕事に励む予定です。
これまでの皆様のご声援・ご支援を感謝いたしますとともに、今後の西田さんの活躍をどうぞ暖かく見守っていただきますようお願いいたします。
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大銀杏を断髪後、整髪を終わり、Yシャツに着替え 床山の床一さんにネクタイを結んでもらっている西田さん。 | 小錦マークの靴のサイズは 31cm |
整髪後、スーツ姿で皆様にご挨拶。そうしてお別れのご挨拶代わりに相撲甚句を披露しました。
2005年06月19日
相撲健康体操
「相撲健康体操」の無料講習会が札幌で開催されました。この健康体操は、新弟子が相撲教習所で教わる「相撲体操」をアレンジしたもので、一般の人たちでも廻しをつけたりせずに、相撲の基本動作を行いながら相撲を身近に感じてもらい、同時に足腰を鍛えられるようにすることを目的としたものです。
伊勢ノ海部屋からは土佐ノ海が参加し、相撲の基本動作のお手本を示しました。
写真は北海道新聞の記事より。土佐ノ海ってこういう時に抜群の表情をするんですよね。
五月場所前に伊勢ノ海部屋を訪れた時には、稽古の締めに相撲体操をやっておりました。普段はあまり見ない光景です。親方から「一緒にどうだ?」と言われましたので、マネージャの号令に合わせて色々な基本動作を、私もこなしてきました。その時の体操は教習所でやる相撲体操そのものでしたので、一体どうやれば良いのかすぐにはわからないものもたくさんありました。例えば、守りの形・攻めの形・反りの形は合わせて10個ぐらいあるはずで、ちょっと見ただけだと、体をどのように動かせば良いのかわからなかったりします。
親方は、もう少し簡単なものにして全国の人たちにもやってもらえるようにしたいとおっしゃってましたので、今回の札幌での講習会が、その結果を披露した最初のものなのでしょう。今後は、本場所のない偶数月に日本各地で開催されるようです。
◆新聞記事へのリンク
- 子供力士、ヨイショ 相撲体操の講習会が“札幌場所”で開幕(北海道新聞)
- しこ、てっぽうで健康に 土佐ノ海らが相撲体操教室(朝日新聞)
- 札幌で「相撲健康体操」開催(サンスポ)
2005年05月28日
大碇断髪・年寄甲山襲名
昨年九州場所後に引退した大碇の引退断髪式、ならびに年寄甲山襲名披露パーティが、本日5月28日、両国国技館にて執り行われました。引退相撲などはありませんでしたが、断髪式では、後援会・関係者・力士達を中心とし、約200名の方々がハサミを入れておりました。写真は師匠・伊勢ノ海親方による止め鋏みと、整髪後に挨拶をする甲山親方です。
2005年03月20日
平成十七年春場所中日まで
なんか皆さん調子いいみたいです.
土佐ノ海は3連勝スタートで,しかも千代大海と栃東の2大関を下しています.NHKのインタビュールームに登場したのも久し振りではないでしょうか.ただ6日目の横綱朝青龍戦で黒星を喫してから7日目の魁皇戦,中日の出島戦と3連敗してしまったのがちょっと残念です.
幕下以下の力士達も好調です.
幕下以下の力士は9名おりますが,中日を終えて3勝1敗と白星を先行させているのが7名(鎌倉,北の剛,大筑波,鈴木,瀧ノ音,荻野目,松田),2勝2敗の五分が1名(四ツ車),残念ながら1勝3敗と負け越しているのが1名(藤嵐)という状況です.前半戦でこれだけ白星を先行させているのは,なかなか無いことかと思います.特に鈴木は自己最高位の場所で既に3勝をあげておりますので,後半戦が楽しみです.
また,昨年秋場所にて足の甲の靭帯を痛めて休場が続いていた松田は,春場所を序ノ口で向かえましたが,3勝1敗と好成績をあげています.1敗も幕下上位の経験がある洋司(なだつかさ)戦でのもの.相手も実力者だけに黒星もしかたのないものでしょう.
後半戦の皆の活躍を期待しています.
●春場所番付
【幕内】 東3 土佐ノ海
【幕下】 西40 四ツ車
【三段目】 東25 鎌倉, 東96 北の剛
【序二段】 東16 藤嵐, 西74 大筑波,西77 鈴木
東89 瀧ノ音, 西109 荻野目
【序ノ口】 東2 松田
2005年01月23日
平成十七年初場所結果
魁皇の横綱取り,若の里の大関取りという話題が先行した平成十七年初場所ですが,終ってみると綱取りも大関取りも振り出しに戻り,全勝で10回目の優勝を成し遂げた横綱朝青龍の圧倒的な強さが目立った場所となりました.
さて,伊勢ノ海部屋の力士達の成績ですが,上位力士が負け越してしまい,下位力士がかろうじて勝ち越しを決めたというところです.

両国国技館の館内FM放送「どすこいFM」で幕内取り組みの 解説を行なう大碇親方.隣は元NHKの石橋アナウンサー.「大碇親方は,いい声してますね~」と何度も石橋アナに言われていました. |
西2枚目で初場所を向かえた土佐ノ海は7勝8敗と1点の負け越し.結果論ではあるが,若の里と琴光喜が来場所三役から落ちるであろうことを考えると,何としてでも勝ち越して三役復帰を実現して欲しかった.黒星を喫した雅山・追風海・垣添・琴光喜・露鵬のいずれかに勝っていれば...と,過ぎたことを悔やんでも仕方が無いので,再度稽古に励んで土佐ノ海らしい相撲を取って欲しい.そういう意味では,少しずつ四つ相撲に取り口が変わってきていますね.
幕下の四ツ車と,三段目筆頭の鎌倉が,ともに2勝5敗で場所を終えました.単なる星勘定だけで一喜一憂したくはありませんが,この二人には,もっともっと頑張って,部屋の活気を盛り上げる原動力として活躍してもらいたいものです.
三段目最下位(100枚目)の藤嵐が3勝4敗で負け越し.また序二段15枚目の北の剛が4勝3敗で勝ち越し.多分,来場所の番付では,この二人を入れ替えたような形になるでしょう.本当は,二人そろって三段目の真ん中あたりに上がって元気な相撲を見せて欲しいのですけどね.
●初場所成績一覧
【幕内】
西2枚目 土佐ノ海 7勝8敗
【幕下】
西23枚目 四ツ車 2勝5敗
【三段目】
西筆頭 鎌倉 2勝5敗
東100枚目 藤嵐 3勝4敗
【序二段】
西15枚目 北の剛 4勝3敗
西50枚目 松田 全休 (秋場所の怪我のため)
東67枚目 瀧ノ音 3勝4敗
西92枚目 荻野目 3勝4敗
東104枚目 大筑波 4勝3敗
【序ノ口】
東19枚目 鈴木 5勝2敗
千秋楽パーティの成績発表にて.笑みの見える四ツ車.実は,苦笑いだったのかもしれません.
2005年01月09日
平成17年初場所を前に
「初場所を前に」と言いつつ,既に初場所がはじまっています.ですが,まだ初日が終ったばかりですので,今場所の見どころなどを整理したいと思います.
それと,遅まきながら,新年明けましておめでとうございます.どうぞ本年も,伊勢ノ海部屋への応援のほど宜しくお願いいたします.
土佐ノ海は西2枚目まで番付を上げてきました.昨年初場所の東関脇以来,三役から遠ざかっていますので,是非ともまた三役を狙って欲しいところ.そのためには,白鵬,黒海,琴欧州,露鵬などの台頭する若手外国人力士を破る必要があります.対面の琴ノ若とともに,厚い壁として力を見せつけてくれることを期待しています.
四ツ車は幕下生活丸2年を経過しています.平成14年の9月場所以来,ず~っと幕下を維持しておりますので,もう幕下中位の実力は確実についていることは明らかです.勢いをつけて,幕下上位,更にその上へと番付を上げるよう,力強い相撲を期待しています.
鎌倉は自己最高位を更新して,三段目筆頭に番付を上げてきました.勝ち越しさえすれば,幕下に昇進できます.下手に星勘定をするよりも,自分の実力を出し切れば結果はついてくるはずです.成人式を迎えるこの初場所に,大いに飛躍して欲しいものです.
序二段まで番付を下げた松田ですが,9月場所の土俵で痛めた足の怪我が完治せず,大事をとって先場所に引き続き今場所も休場となりました.しっかりと怪我を治して来場所に期待です.
◆初場所番付
【幕内】 西前頭2 土佐ノ海
【幕下】 西23 四ツ車
【三段目】 西筆頭 鎌倉, 東100 藤嵐
【序二段】 西15 北の剛, 西50 松田, 東67 瀧ノ音
西92 荻野目, 東104 大筑波
【序ノ口】 東19 鈴木
◆昨年末の忘年会では,力士全員,旨いお鮨を腹一杯食べていますので,体力的には全然心配ありません.活躍の原動力としてくれることでしょう.
2004年12月30日
平成16年優秀力士
12月30日に行われた伊勢ノ海部屋の忘年会にて,平成16年の優秀力士の表彰が行われました.年間勝ち越しと,勝ち負け同点を決めた力士は次の3名です.
◎鎌倉,23勝19敗
◎四ツ車,22勝20敗
○藤嵐,21勝21敗
■関係ないですが,忘年会でふるまわれた地鶏.大筑波と北の剛が焼いてくれました.
■「年間優秀成績の表彰をします」という声を聞き,すかさず手を上げる四ツ車.この日は鎌倉と二人で,雑煮を担当していました.
■四ツ車の新年の抱負は「まずは,大銀杏を結うこと」.十両との入替え戦が組まれると,幕下力士でも大銀杏で本場所の土俵に上がることができます.是非ともそこで白星を上げてほしいものです.
■東京後援会会計の伊藤さんより賞金を手渡される鎌倉.幕下昇進が新年の抱負です.実は今年の抱負も同じでした...昇進するだけじゃぁなくって,幕下での勝ち越しも狙って欲しいです.
■藤嵐の新年の抱負は,「色んな意味で頑張る」ということでしたが,いったいどういう意味なのかは,結局良くわかりませんでした.でも,当然,相撲でも頑張ってくれることでしょう.
2004年11月29日
平成16年九州場所
今場所は,色々と多忙でブログを書く時間がほとんど取れませんでした.
九州場所の一番のニュースといえば,大碇の引退(京都新聞, 読売新聞, ニッカン, サンスポ).7番相撲を取り終えた13日目に引退を発表し,今後は準年寄りとして相撲協会に残り,後進の指導をすることになりました.9年間の大相撲生活,本当にお疲れさまでした.
前頭6枚目の土佐ノ海は9勝6敗.来場所は3枚目前後まで番付を上げることが予想されます.来場所も,今場所と同じぐらいの成績を上げて,もう一度三役に復活してくれることを望みます.
幕下以下では,四ツ車(幕下28)が4勝3敗と7番相撲で勝ち越しを決めました.幕下上位の力がついてきたことは確かですので,早い相撲を心掛けるようにして,十両へ向けて突き進んで欲しいものです.
三段目51の鎌倉が6勝1敗と好成績を上げて今年を締めくくりました.以前,松田が3段目51で6勝し,次の場所で幕下60まで昇進したことがあります(平成12年九州場所).ですから,来場所はギリギリですが幕下まで番付を上げることが予想されます.来場所はもう一踏ん張りして負け越さないように.そして,来年は幕下を維持してくれることを期待しています.
◆九州場所成績
【前頭】
土佐ノ海(東6) 9勝6敗
【幕下】
大碇(西17) 3勝4敗(引退)
四ツ車(西28) 4勝3敗
【三段目】
鎌倉(東51) 6勝1敗
藤嵐(東83) 3勝4敗
北の剛(東89) 2勝5敗
松田(東90) 全休
【序二段】
瀧ノ音(西22) 1勝6敗
荻野目(西63) 2勝5敗
大筑波(東72) 2勝5敗
【序ノ口】
鈴木(東3) 2勝5敗
2004年10月03日
藤縄引退
藤縄(ふじなわ)が秋場所を最後に引退しました.平成5年初場所の入門で,五月場所後に辞めた荒飛とは同期に当たります.入門当時の体重が145kg,辞める直前の体重が 215kgで,最近では日本人の最高体重を友綱部屋の魁ノ若(かいのわか)と争っておりました.
取り口は巨体を活かした寄りを得意としておりましたが,逆にその巨体が自分の身体を痛めることもあり,最近では足の怪我に泣かされていました.最高位は序二段15枚目.
記憶に残る土俵上の姿としては,こんな場面がありました.3-4年前の(何場所か忘れましたが,とにかく)東京場所の初日.序二段の取り組みが順調に進んだところで,場内放送が「藤縄・大露羅の両者休場により...」とアナウンスするではありませんか.目の前には,土俵に上がろうとしている藤縄がいるにもかかわらず.場内放送を担当している行司さんが,アレ?という顔をしている藤縄に気がつき,ちょっとゴタゴタはありましたが,無事に不戦勝での勝ち星を上げることができました.
後で本人に聞いたところでは,足の調子が悪く本当だったら初日を休場するつもりだったけれども,先に場所入りしていた兄弟弟子から「相手が休むみたいだから,早く来い!」と言われて,慌てて場所入りした.なんてのが真相だったようです.
引退後は,大阪で飲食店関係の店に勤めて修行し,来年早々には千葉に戻ってくるかもしれないとのこと.今後の活躍を期待しています.
■断髪式の様子
・大筑波に声をかけられて,思わず笑顔に
・土佐ノ海のハサミ
・伊勢ノ海親方の止め鋏
・スーツに着替えてご挨拶
2004年10月02日
平成16年秋場所を終えて
大関・魁皇の5回目の優勝で幕を閉じた秋場所ですが,伊勢ノ海部屋にとってはなかなかキビシイ場所となりました.
まず,前頭4枚目の土佐ノ海.本来でしたら勝ち越しはもちろんのこと,二桁の勝ち星を上げて三役復帰を狙うべき場所でしたが,11日目で早々と負け越し.ただし,そこから盛り返して1点の負け越しで留めたところに意地を感じました.今まで分の悪かった北勝力にも最後に勝ってくれたことですし,必ずやこの勢いを来場所につなげてくれることでしょう.
幕下に落ちた大碇は,前半戦の相撲ぶりを見る限り,かなり良い成績を残してくれるもの期待しておりましたが,途中で失速.最後まで本来の調子を取り戻すことができませんでした.本人にたずねてみたところ,取り組み数が少なかったので体力的にはずいぶんと楽だったものの,本場所に入ったという気分になれなかったようです.心と身体を合わせた全体のバランスを是非とも回復して,次の九州場所にのぞんで欲しいものです.
幕下以下では,序二段の北の剛・荻野目・大筑波の3人が4勝3敗で勝ち越しはしましたが,他の力士達はいずれも負け越しという残念な成績となりました.また,三段目の松田が二番相撲で敗れた際に,左足甲の靭帯を損傷し,その後は休場となりました.あせらずにしっかりと治して欲しいです.
最後に,序二段の藤縄が十二年の土俵生活に別れを告げ,引退しました.藤縄引退については,また項を改めます.
◆平成16年秋場所成績
土佐ノ海(西前頭4)7勝8敗
【幕下】
大碇(東6)2勝5敗,四ツ車(西23)3勝4敗
【三段目】
鎌倉(西29)2勝5敗,松田(東56)1勝1敗4休
藤嵐(西62)2勝5敗,瀧ノ音(西72)0勝7敗
【序二段】
北の剛(東9)4勝3敗,荻野目(西87)4勝3敗
鈴木(東89)1勝6敗,大筑波(東99)4勝3敗
藤縄(西100)2勝5敗
2004年09月19日
秋場所中日を終えて
中日を終えて,伊勢ノ海部屋の力士達の成績を見渡すと...白星が先行しているのは,大筑波(序二段99)の3勝1敗だけ.五分の星(2勝2敗)を上げているのが,幕下の大碇・四ツ車と,三段目の鎌倉・藤嵐,と序二段の北の剛・荻野目の6人で,他の5人は負けが先行しています.
中でも,幕内の土佐ノ海が 3勝5敗で今ひとつの成績です.中日の千代大海戦で勝てていると,五分の星とすることができたのですが,残念です.ただし,中日の相撲は,立ち合いは大関と互角でしたし,その後の攻防もうまく前に出て,最後の土俵際も相手の引きを警戒しながら出ていったハズなのですが,最後に千代大海の残す腰が若干上回った一番でしたので,相撲内容としては全然悪くはありません.うま~く気分を切り替えて後半戦の巻き返しに期待です.
三段目の松田が,4日目の相撲で左足を負傷し今場所の残りを休場することとなりました.足の甲の靭帯を損傷して,手術を受け,当分は治療に専念することとなります.あせらず,しっかりと治して欲しい.
大碇・四ツ車の四番相撲
本場所中に15日間毎日相撲を取る関取にとっては,折り返し地点は中日・八日目ですが,幕下以下の力士達にとって折り返しの四番相撲が,七日目になるのか八日目になるのかは,取り組み編成会議によって決まります.今場所は,伊勢ノ海部屋の二人の幕下力士である大碇と四ツ車の折り返し地点は七日目の相撲となりました.
四ツ車はビッシリと汗をかいて控えに登場.座って出番を待っているその身体から,蒸気が上がっているような感じを受けました.この日は対恵那司戦.立ち合い,ふわりと立って,相手に攻め込まれるも,途中で身体を入れ替えると後は力強く押し出し.これで2勝2敗の五分となりました.スロースターターだけに,後半戦を楽しみにしています.
大碇は一の谷との一戦です.二人とも先場所十両で大きく負け越し,今場所幕下まで下がっているだけに,ともに負けられない一番です.立ち合い,一瞬大碇が遅れるも,左から絞っておっつけを効かせながら正面土俵まで追い詰める.が,一の谷もしぶとく残しながら右で前褌をとり,グイと引き付けると,タイミングが良かったのか大碇が腹から土俵に落ちてしまった.これで2敗目ですが,細かい星勘定は気にせずに残りの3番を取り切って欲しい.
2004年09月11日
秋場所前のニュースから
明日から大相撲秋場所がはじまりますが,秋場所前のニュースから伊勢ノ海部屋が関連しそうなのをいくつかピックアップしてみました.
■ 揺れる国技: 外国出身力士隆盛/下 「和製」へのこだわり
横綱朝青龍をはじめとして,幕内上位の旭天鵬・黒海・白鵬など,外国出身力士の活躍が以前よりも更に目立つ相撲界ですが,全54部屋の中で外国出身者がいないのが7部屋.伊勢ノ海部屋はそんな「和製」をつらぬく数少ない相撲部屋の一つです.
■ 国技館のサービス改善
・ドスコイFMにKONISHIKIと天龍が登場 -- 両国国技館の館内ラジオ放送「どすこいFM」が始まって,この秋場所で丸2年になります.比較的若い親方が本音を語ることもあって,相撲観戦の新しい目玉となりつつあります.この秋場所には,相撲協会を退職したタレントのKONISHIKIと,プロレスラーの天龍源一郎が解説を担当することになりました.人選は,総合企画部長の伊勢ノ海親方が中心となって進めたということです.
・両国国技館にカフェテリアが登場 -- 二階通路の東側にあった売店を改造して,コーヒーや生ビール,ホットドッグなどを販売するカフェテリアが秋場所から登場します.ちょっと前まではコーヒーすら販売していなかった国技館ですが,段々と普通のサービスも登場するようになってきました.これも,伊勢ノ海親方の尽力のおかげかもしれません.
■ 場所後の予定
音更町でジュニア相撲教室を開催 -- 伊勢ノ海親方の生まれ故郷の北海道音更町(おとふけちょう)で10月11日(月・祝)に子供を対象とした相撲教室が開催されます.土佐ノ海の参加も予定されています.
2004年09月05日
秋場所前、東京後援会稽古総見
9月5日は東京後援会の稽古総見でした.8時頃に部屋に到着した時には,鈴木が荻野目の胸を借りて稽古を付けてもらっていたところでした.鈴木の稽古を見るのは久し振りでしたが,頭を低く下げて当たると同時に一気に前へ出るという,本格的な相撲を身に付けつつあるところでした.まだ,序二段での勝ち越しをしたことがない鈴木ですが,こいう稽古を続けていれば必ず目が出てくるはずです.
その後,三段目同士の申し合いも進み,四ツ車が土俵に上がりました.先場所は残念ながら負け越してしまいましたが,それでも今場所の番付は幕下23枚目ですから,まだまだ幕下上位のいい位置につけています.稽古を見る限りでは,今までに甘かった脇が次第に固くなり,また安定した力を出すようになってきた印象を受けました.以前ですと,軽い投げを打たれた時でも,どういうわけかふわりと土俵を割っていたこともあるのですが,元々どっしりと下半身が更に安定し,少々の投げは食わなくなってきたようです.対大碇戦でも,なんとか突き押しをしのいで廻しをつかめば,勝負になるようなところも出てきました.
大碇は,残念ながら今場所は幕下に下がってしまいましたので,稽古場では黒まわしを締めていました.足首やヒジには古傷をかかえていますが,精一杯稽古に励んでおりました.良い結果がでることを期待するばかりです.
昨日4日は,大碇が勝ノ浦親方にぶつかり稽古で可愛がられていたとのことですが,本日の対象は土佐ノ海でした.土佐ノ海と大碇・四ツ車の3人での申し合いが終ると,白廻し姿の勝ノ浦親方を相手に土佐ノ海のぶつかり稽古が始まりました.声を荒げながらの土佐ノ海の稽古はさすがに迫力がありました.勝ノ浦親方も,現役時代に比べると若干身体が小さくなったように見えましたが,やはりツボを心得た稽古で土佐ノ海の稽古相手をつとめておりました.
12日から始まる秋場所の土俵上で,このような日々の稽古の成果を白星という形で見せてくれることを願っております.
2004年08月30日
平成16年9月場所番付発表
9月場所の番付が発表になりました.先場所12勝を上げた土佐ノ海は,横綱・大関との対戦もある西4枚目まで番付を上げてきました.
大碇は残念ながら大きく番付を下げて東幕下6枚目.ある程度予想できたこととはいえ,こうして改めて見ると残念です.十両に復帰するためには,最低でも5番,できれば6番以上の白星が必要となるでしょう.でも,一番一番,自分の相撲を取り切れば結果はついてくるはずです.
三段目の藤嵐が自己最高位を更新(!祝!)して西62まで番付を上げてきました.
序二段の北の剛(東9枚目)と荻野目(西87枚目)の間に大きなギャップがあります.この間に誰も力士がいないというのが寂しい.荻野目や鈴木あたりが序二段上位(せめて50枚目以内)の力を早くつけてくれると良いのですが.
■幕内: 西4 土佐ノ海
◇幕下: 東6 大碇. 西23 四ツ車
◇三段目: 西29 鎌倉. 東56 松田. 西62 藤嵐. 西72 瀧ノ音
◇序二段: 東9 北の剛. 西87 荻野目. 東89 鈴木
東99 大筑波. 西100 藤縄
2004年08月27日
合宿先-食べ物編
先日のエントリーでは,合宿先宿舎の急な階段を利用したトレーニングを紹介したので,今日は食べ物系を紹介します.
お相撲さんの食べ物と言えば,当然「ちゃんこ」です.下の写真は,藤嵐が大きな鍋で約400食分のちゃんこを作っているところです.この日は,味噌味仕立てで,鶏肉・豚肉に,大根,玉ねぎ,長ねぎ,キャベツ,もやしの入った栄養満点のチャンコです.このチャンコは,年に一度の信州後援会のパーティで提供するものです.
長ねぎを入れて,良くかき回しているところ.目をまわさないように!
これはチャンコとは別物.伊勢ノ海部屋の力士達に評判の良い丸金食堂(MAP)名物のカツ丼.カツの厚さが2センチ以上ありボリューム満点です.写真は普通盛りですが,3人前の特盛りというのもあります.
長野県の上田市周辺は松茸の産地でもあるらしい.秋場所が終る頃がちょうど良い時期かも.
2004年08月22日
夏合宿中のトレーニング
長野県丸子町での夏合宿も終わりを告げ,来週の月曜日(8/30)にはいよいよ秋場所の番付が発表されます.今日のエントリでは,管理人が合宿先を訪れた時のトレーニングの様子を写真付きで紹介します.
合宿先の岩谷堂には,百数十段の急な階段があり,足腰を鍛えるトレーニングにはもってこいの場所です.関取衆や巡業に参加した若い衆は,巡業先の五所川原から送ったマワシがまだ宿舎に届いていなかったために,短パンを履いて階段登り降りのトレーニングとなりました.
一口に階段と言っても,自然の石を用いているため,表面はでこぼこしていますし,段差もまちまちです.こういう条件でのトレーニングの方が,基礎体力を鍛えるには適しているのかもしれません.
2004年07月29日
夏巡業と夏合宿
毎日暑い日が続いていますが...7月30日からは夏巡業が始まり,巡業に出ない力士達は長野県丸子町で夏合宿を張ります.今年の巡業は8月5日までと比較的期間が短いので,巡業組もその後合宿に合流です.
■ 巡業スケジュール
7月30日(金) 北海道中標津町(なかしべつ)
7月31日(土) 北海道美幌町(びほろ)
8月 1日(日) 北海道札幌市(さっぽろ)
8月 2日(月) 道中/移動日
8月 3日(火) 秋田県羽後町
8月 4日(水)・5日(木) 青森県五所川原市(ごしょがわら)
2004年07月19日
平成16年名古屋場所を終えて
横綱朝青龍の4連覇がかかった名古屋場所.朝青龍自身は名古屋場所との相性が今ひとつということで,途中2連敗するなどもろさを垣間見せる場面もありましたが,終ってみれば朝青龍の優勝.見事4連覇を決めました.
さて,伊勢ノ海部屋の各力士の成績です.
■ 2連敗でスタートした土佐ノ海,一時はどうなることか?と心配しましたが,中日の時点で5勝3敗と白星先行.その時点で二桁の白星も見えて来ました.結果は11勝4敗と堂々たるものです.ただ,今場所黒星を喫した,朝赤龍・白鵬・雅山はいずれも11勝以上をあげている好調力士達.当然,同じように番付を上げるでしょうから来場所も顔をあわすことが予想されます.一場所のみの絶好調を喜ぶのではなく,来場所もう一場所続けて勝ち越すことで,存在感をアピールして欲しい.
■ 十両10枚目で名古屋を迎えた大碇.昨年11月場所以来の十両二桁の地位です.怪我も直ったことだし,さすがに今場所は楽に勝ち越せるだろう.と思って見ていたのですが...何が悪かったのか,終ってみると3勝12敗という惨澹たる成績でした.番付・成績から考えて幕下へ落ちることも十分考えられます.水曜日には十両昇進力士が発表になります.そこで,昇進力士が3人以上発表された場合には,大碇が幕下落ちしたことがほぼ確定になります.ただ,まだまだ挽回するチャンスはいくらでもあるはずですので,再起を期待したいと思います.
■ 四ツ車(幕下18)は,中日で3勝1敗と大きく白星を先行させ,勝ち越しの期待がふくらみました.が,後半戦で3連敗を喫し,結局は3勝4敗と負け越しで場所を終えました.なかなか楽に勝たせてくれるような地位ではありませんが,その中を勝ち進まなければ関取の座を手にすることはできません.今後の更なる精進を期待します.
■ 松田(三段目16)は,再度の幕下へのチャレンジ場所でしたが,5連敗を含む1勝6敗で場所を終えました.大碇と同じく,波に乗れるかどうかがポイントなのかもしれません.
■ 鎌倉(三段目44)は,4勝3敗と1点の勝ち越し.前半戦で3連敗した時にはどうなることかと心配しましたが,5番相撲からの3連勝で見事勝ち越しを決めてくれました.今年もあと2場所を残すのみ.今年の目標である年内幕下昇進を決めるには,来場所が勝負です.大勝ちすればきっと目標達成が可能です.
■ 藤嵐(三段目81)が見事勝ち越しを決めました.前半戦3勝1敗と白星を先行させた時には,楽に勝ち越せるものかと思っていましたが,結局は7番相撲で白星をあげ,勝ち越しを決めました.これで来場所は自己最高位(平成14年 3月場所 西三段目 73)を更新することが確実.今後の活躍が楽しみです.
■ 北の剛(三段目90)は,残念ながら負け越し.地力から考えると,このへんで負け越す力士ではないのですが...早く三段目の真ん中まで上がってくることを期待しています.
■ 瀧ノ音(序二段9)が,5勝2敗と好成績を上げました.実力から言えば当然かもしれません.若い衆のお手本となるような相撲をこれからも取り続けてくれることを願っています.
2004年07月17日
名古屋場所・残り二日
十三日目を終えて土佐ノ海は9勝4敗と久々に好成績.よくよく考えると今年になって初めての勝ち越しです.十二日目の追風海戦のように,立ち合いの相手の変化(八艘飛)にも惑わされず,相手の動きにも素早くついていく相撲がとれれば,二桁白星も期待できます.立ち合いの当たり自体の威力は若干落ちてきたような印象はありますが,当たった後の動きに磨きをかければ,元々相手のマワシを切って自分十分の体勢になるのが上手い力士なだけに,まだまだ三役クラスの実力はあるはずです.
一方の大碇は2勝11敗とキビシイ成績です.自分よりも下の地位で負け越しているのが,十二枚目の一の谷(4勝9敗)だけ.場合によっては幕下への陥落を覚悟しなくてはなりません.それでも,幕下上位で十両昇進を決定的にするほどの好成績者が,西3枚目の安壮富士(6勝1敗)だけというのが救い.残り2番が大切になってきます.
三段目81枚目の藤嵐が4勝目を上げ,4勝3敗で名古屋場所での勝ち越しを決めました.これで来場所は自己最高位(平成14年 3月場所 西三段目 73)を更新することが確実.今後の活躍が楽しみです.
2004年07月11日
名古屋場所中日を終えて
2連敗でスタートした土佐ノ海ですが,3日目からは4連勝.中日を終えて5勝3敗とまずまずの成績です.一方の大碇ですが,8連敗で早くも負け越しとなってしまいました.立ち合いは素早く踏み込めているとは思うのですが,当たりが弱いのか,その後の突き放しに威力がないのか,どうにも成績が上がりません.何かきっかけをつかんで,後半戦にて巻き返しをはかってほしいものです.
幕下以下は...
四ツ車(幕下18)が3勝1敗と好調.あと一つで勝ち越しですが,5勝目・6勝目を貪欲に狙ってもらいたい.
松田(三段目16)が4連敗で早々と負け越し決定.幕下を狙える位置だっただけに残念です.気持ちを切り替えて,後半戦に望んでもらいたい.
鎌倉(三段目44)が1勝3敗と後が無い星です.三段目の真ん中あたりで足踏みするようでは,ちょっともったいない.今一度奮起して,幕下を狙えるだけの実力をつけて欲しい.
藤嵐(三段目81)が3勝1敗と好調.勝ち越しを決めれば,平成14年大阪場所の三段目 73の自己最高位を更新することは間違いない.後半戦もこの調子で頑張ってもらいたい.
北の剛(三段目90)が1勝3敗と苦しい星.三段目中位の力は楽にあると思うのだが,本場所ではなかなか星が上がらない.とにかく,稽古場の力が発揮できることを願っている.
2004年07月07日
名古屋場所初日・二日目
土佐ノ海・大碇の両関取は,初日・二日目とともに黒星で,残念なスタートとなりました.土佐関はやせたという話を場所前に聞いていたのですが,テレビを見る限りではそれほどやせたようには見えません.二日間の相撲を見る限り,動きが早くなった分,逆に圧力が弱くなった感じを受けました.大碇は,どうもチグハグな感じです.本場所での一番を通じて,調子を取り戻してくれると良いのですが.
幕下以下の成績は,↓続き↓をどうぞ.
○: 鎌倉,藤嵐,北の剛,藤縄,鈴木
●: 四ツ車,松田,瀧ノ音,荻野目,大筑波
四ツ車(幕下18)は,大雷童(幕下19/高田川部屋)との同期対決で星を落としてしまいました.ただ,黒星スタートはそれほど珍しいことではないので,今後に期待です.
2004年06月24日
名古屋場所番付
名古屋場所の番付が発表になりました.
【関取】
土佐ノ海 東前頭11枚目
大碇 西十両10枚目
二人とも二桁枚数というのが残念.土佐ノ海は,入幕以来初の前頭二桁の番付です.先場所は休場明けで稽古不十分だった大碇ですが,今場所は場所前の稽古でしっかりと汗を流して,充実した場所としてくれることでしょう.
幕下以下は,↓続き↓をどうぞ.
【幕下】
四ツ車 西18枚目
【三段目】
松田 西16枚目 鎌倉 東44枚目
藤嵐 東81枚目 北の剛 東90枚目
【序二段】
瀧ノ音 東 9枚目 荻野目 東44枚目
大筑波 西65枚目 藤縄 東78枚目
【序ノ口】
鈴木 東8枚目
注目は,先場所負け越したものの,幕下上位にとどまった四ツ車.一年前に比べて力強くなっていることは確かなので,自分の力を出し切れれば十分勝ち越せるはず.そして,久々に三段目の上位に上がってきた松田.なんとか再度の幕下復帰を果たして欲しい.他にも三段目には,鎌倉・藤嵐・北の剛といった若手有望力士が控えています.どうぞ,応援のほど宜しく御願いいたします.
2004年06月21日
行司さんの装束
大相撲の行司さんは,マワシ一丁で勝負をする力士達とは違って,きらびやかな装束を身にまとい土俵上を素早く動きつつ,勝負の瞬間を見極めます.行司さんの装束が今のように烏帽子(えぼし)と直垂(ひたたれ)と定められたのは,明治43年のこと.この姿は鎌倉時代の武士にならったもの.江戸時代の服装は,裃(かみしも)に袴(はかま)という,当時の武士の公服に相当するものを用いていた.いわゆる,時代劇で登場する御奉行様の身なりを正した姿を想像すれば,ほぼ間違いないであろう.
このような流れを考えると,行司さんの装束というのは,明治になって突然数百年前の武士の装束を採用したのが,今でも続いていることになるようだ.おおよそ,格闘技・競技・スポーツにおいて,判定を下す審判に相当する人が,こんな美しい姿でプレーヤの横を動き回っている例は,大相撲以外では考えられない.
暑い名古屋場所では,青や緑のような涼しげな色を使った夏衣装を身にまとった行司さんの姿にも注目したい.
写真は,平成15年名古屋場所の式守与太夫.
写真撮影ウメさん.
2004年06月10日
千秋楽パーティ
伊勢ノ海部屋の千秋楽パーティのことをブログに書いているサイトを発見して5月30日のエントリを書いて喜んでいたら,他にもそういうブログがあることを教えてもらった.そちらの方も,山のようにお土産をもらって帰ったようですね.
そういやぁ,ドクター中松,来ていました.私はミーハーにも,一緒に写真を撮らせていただきました.講演会の案内をいただきましたが,行くヒマありません.
いつぞやは,漫談家の松鶴家千とせが来ていったこともあります.松鶴家千とせのブログってのもあるようですが,残念ながらトラックバック打てません.
2004年06月06日
「伊勢ノ海部屋だより」から
伊勢ノ海部屋だよりは,年に3回,東京場所の番付発表の日と同じ日に発行されて,後援会会員を中心に、番付と一緒に送付されています.毎回,力士の直前二場所の成績と一緒に,それぞれ,「好きな何か」,「得意な何かが紹介されています」.今回は,去年と今年の五月場所直前号での「座右の銘/好きな四文字熟語」(去年)と「得意な料理」(今年)を,このブログにて紹介いたします.
では、↓↓こんなフォーマット↓↓で、各力士ごとに行きます。
力士名 座右の銘/好きな四文字熟語
得意な料理
【関取】
土佐ノ海 終わり良ければ全てよし
インスタントラーメン
大碇 慌てない、慌てない、一休み、一休み
トン平焼き
【幕下)
四ツ車 一心不乱
トンスー(豚のスープ炊き)
【三段目】
鎌倉 日々精進
ハムエッグ
松田 一日一歩
目玉焼き
瀧ノ音 我未だ木鶏たりえず
アジの南蛮漬け
藤嵐 大志を抱け
野菜炒め
【序二段】
荒飛 臥薪嘗胆
ねこまんま
北の剛 北国根性
グラタン
荻野目 八紘一宇
マーボー豆腐
藤縄 不動如山(うごかざることやまのごとし)
おでん
大筑波 人間五十年、夢幻の如し。
ハンバーグ
鈴木 日々成長
半熟ゆで卵
【裏方さん】
床将(床山) 無心
カツ丼
太郎太(呼出し) 一生懸命
ぶたちり
浅坂(マネージャ) 乾坤一擲
ちんびん・ヒラヤーチ(沖縄料理)
2004年05月30日
千秋楽パーティでの抽選会
とあるブログにて,千秋楽パーティに出席したら「納豆・マイタケ・青汁・Tシャツ・讃岐うどん」をお土産としてゲットしてしまった.なんて書き込みがありましたので,少しだけ付け足しです.
東京場所の千秋楽パーティは,千秋楽当日に錦糸町のロッテプラザで6時半より行われます.パーティ券の半券は「お楽しみ券」として二桁の番号がふられています.パーティがちょうど盛り上がった頃に,落語家の三笑亭夢太朗師匠が登場して(注:舞台に上がるような衣装とは違うことが多いですが),抽選会が始まります.一番の豪華商品は,つきじ天竹さんと,ちゃんこ若ノ海(門前仲町)さんのお食事券(2万円分).抽選箱から引かれた二桁の数字がお手元の「お楽しみ券」の番号と一致すれば,まずそこで一度喜びましょう.うまくすればお食事券が手に入るかもしれません.実は,この抽選券,同じ番号の人が複数いることがあるのです.そういう場合には夢太朗師匠の音頭でジャンケン勝負です.見事勝ち抜いてお食事券をゲットして下さい.パーティ初参加で見事お食事券を手に入れた人もいます.
お食事券以外では,わらづと納豆,まいたけ,讃岐うどん,などなどが取りそろえられております.下記は,抽選で当たった「まいたけ」です.これは黒色(茶色?)ですが,白色まいたけもあります.左上が欠けているように見えるのは,炒め物にして食べちゃったからです.おいしいモノは,スグに食べちゃいますので,写真に撮ろう!と思った時には,原形を留めていないことが多いのです...
こんな所に,夢太朗師匠のインタビュー記事があります.
2004年05月26日
荒飛引退
荒飛(あらとび)が引退.平成5年春場所(大阪場所)に入門し,丸11年の土俵生活に終わりを告げました.平成5年と言えば,ちょうど若貴人気が絶頂の頃.就職場所と呼ばれる大阪場所では,全体で150人を超える新弟子が入門したと記憶しています.伊勢ノ海部屋へはその年,春場所に白蛇(はくだ),大綱(おおつな),荒海(あらうみ),荒飛の4人が,続く夏場所に藤嵐(ふじあらし)が,それぞれ入門しています.荒飛が引退したことで,現役を続けているのは藤嵐一人になってしまいました.
【修正】平成5年初場所に入門した藤縄(ふじなわ)を忘れておりました.ふか~く反省しております.その藤縄も平成16年秋場所後に引退しました.(2004/10/03).
荒飛は,身長180cmながら体重100kgというソップ力士の特徴を活かして,素早い動きと,思い切りの良い投げ技を得意としていた.平成11年1月場所から平成16年3月場所まで,5年以上にわたり三段目を維持し続け,その間,6度に渡って自己最高位を更新し続けた.結局,平成15年3月場所の三段目24枚目が自己最高位であった.
どちらかと言えば,感情を表には出さずに,淡々と相撲に取り組んでいた印象がありますが,断髪後の挨拶では感極まったのか涙声での挨拶となりました.内に秘めた思いには何か格別なものがあったのでしょう.第二の人生の門出を祝福したいと思います.
■ 断髪直後.思わず涙声に.
■ 整髪して気分一新.「お世話になりました」
■ チャンコ場にて.実は結構ヒョウキンなんです.そういえば,部屋の中では一番のエビスコ(大食い)だったかもしれません.
2004年05月25日
平成16年五月場所を終えて
朝青龍の連勝を35で止めた北勝力が優勝争いの先頭を走っていましたが,終ってみると順当に横綱朝青龍が3連覇を達成しました.間近で北勝力を見ていた人によると,千秋楽の北勝力はそれまでとは違ってガチガチに緊張していたようです.
さて,伊勢ノ海部屋の各力士の成績です.
■ 序盤戦と終盤戦に調子の良かった土佐ノ海ですが,中盤戦の5連敗がたたり,7勝8敗と1点の負け越しで場所を終えました.実力と番付とを考えると,もう少し勝って欲しかったというのが,周囲の希望ではありましたが,なかなかそううまく行かないところが相撲の難しいところなのかもしれません.来場所は入幕以来初の前頭二桁台の番付となります.
■ 大阪場所で痛めた右足の影響で,稽古不十分のまま五月場所にのぞんだ大碇ですが,さすがに身体のキレが戻っていなかったのか,3勝12敗という残念な成績で終りました.たっぷりと汗を流して稽古を十分にすれば,まだまだいけるはず.名古屋場所以降を期待しましょう.
■ 荒飛(最高位:三段目24.今場所:序二段4)が引退しました.
■ 四ツ車(幕下10)は,一年前に比べて随分と力強くなった印象を受けたのですが,千秋楽も敗れて残念ながら2勝5敗で今場所を終えました.強い力士達にもまれることを通じて,更に力をつけてくれることでしょう.
■ 一時期,調子を崩していた松田(三段目33)が先場所の6勝1敗に続いて,今場所も4勝3敗と勝ち越しを決めました.来場所次第では,平成12年九州場所以来の幕下も見えてきます.
■ 藤嵐(三段目99)が4勝3敗で,北の剛(序二段24)が5勝2敗で,それぞれ勝ち越しを決めました.この二人が三段目の上位あたりで活躍してくれると,部屋の雰囲気ももっと活気づいてくるはず.これからの活躍に期待です.
■ 荒飛(序二段4)が引退.11年間の相撲人生にピリオドを打ちました.細身の身体で,素早い動きと,思い切りの良い投げ技を得意とし,平成15年3月場所では,三段目24枚目まで番付を上げました.どちらかと言えば,感情を表には出さずに,淡々と相撲に取り組んでいた印象がありますが,断髪後の挨拶では感極まったのか涙声での挨拶となりました.内に秘めた思いには何か格別なものがあったのでしょう.第二の人生の門出を祝福したいと思います.
2004年05月17日
平成16年五月場所中日を終えて
9枚目まで番付を下げて場所にのぞんだ土佐ノ海.序盤戦は白星先行でしたが,中日を終えてみると4勝4敗の五分の成績.もう少し,当たりと圧力とを効かせる相撲が取れると,見ている方も安心できるのですが.後半戦の巻き返しに期待しましょう.
大碇は,中日を終えて1勝7敗とキビシイ星です.相撲内容自体はそれほど悪くはないのですが,やはり足首の怪我で場所前の稽古が十分ではなかったのでしょう.身体のキレが十二分には戻っていないような感じを受けます.早く立ち直りのきっかけをつかんで欲しい.
幕下以下は...
四ツ車(幕下10)が1勝3敗で,後がなくなりました.しかし,相撲内容は以前と比べるとずいぶんと力強くなりました.これに速さが加わると,十両が見えてくることでしょう.
鎌倉(三段目27)も同じく1勝3敗.身体に力が入っていないように見えます.元気を取り戻して後半戦の巻き返しに期待.
松田(三段目33)が3勝1敗と好調.後半戦もこのままの調子を維持して,来場所はもう一度幕下を狙えるところまで番付を上げたい.
瀧ノ音(三段目58)が4連敗で早々と負け越し決定.後半戦ではベテランの踏ん張りを見せてもらいたい.
北の剛(序二段24)が3勝1敗と好成績.実力を考えると当然とも言える.一つ大勝ちを狙ってみてもらいたい.
2004年05月10日
五月場所初日
初日は土佐ノ海,大碇の両関取が黒星スタート.大碇は右足怪我の影響で,場所前の稽古が十分とは言えず,いつものような鋭い動きを取り戻すにはもう少し時間が必要か.土佐ノ海も出足の馬力が本調子とは言えない.それはさておき,西の控に現われるのが遅れたのはなぜ?花道を引き上げる時に,警備担当の枝川親方(蒼樹山)と何か簡単な会話を交わしていたのは,このことと関係あるのかなぁ?
四ツ車は力強い相撲で琴国をしりぞけ白星スタート.三段目の松田と藤嵐も白星.
行司の式守与太夫が,旭鷲山と黒海の直撃を受け,残念ながら刺し違えてしまった.先場所以来,微妙な一番を裁くことが多い.
初日結果:
● 土佐ノ海 (押し出し) 琴龍
● 大碇 (押し出し) 千代天山
○ 四ツ車,松田,藤嵐,北の剛
● 荒飛,大筑波
取り組み無し 鎌倉,瀧ノ音,荻野目,藤縄,鈴木
2004年04月30日
五月場所番付発表
五月場所(夏場所)の番付が発表されました(4月26日).五月場所は5月9日が初日,23日が千秋楽です.
土佐ノ海は前頭9枚目.未だ前頭二桁を経験していない土佐ノ海ですが,ギリギリのところでとどまりました.大碇は十両4枚目.先場所の14日目の取り組みで右足首を負傷しましたが順調に回復しております.
幕下以下では,四ツ車が西幕下10枚目まで番付を上げてきました.常に幕下上位五番での取り組みとなります.七戦全勝優勝すれば一発関取が可能な位置.三場所連続で5勝2敗で来ている勢いを活かして,ガンガン勝ち星を上げてくれることを期待しています.
三段目は,鎌倉(西27),松田(東33),瀧ノ音(東58),藤嵐(西99)の4人.衛星放送で取り組みが見れるのは,鎌倉と松田まで.
序二段は,荒飛(東4),北の剛(東24),沖ノ龍(西47),荻野目(西88),藤縄(東108),大筑波(西109),鈴木(西118)です.沖ノ龍は場所前に既に引退していますが,大阪場所が終って三日目の番付編成会議の時点ではまだ現役でしたので,このように番付に名前が残ります.
荒飛の序二段は,平成10年11月場所以来,実に5年半振りです.その荒飛ですが,五月場所限りで引退します.通常,こういう情報はオープンにはされのですが,五月場所前に発行された「部屋だより」で明らかにされましたので,ここでお知らせいたします.有終の美を飾ってくれることを期待しましょう.
2004年04月19日
新しい土俵
年に数回,相撲部屋の土俵が作り直される.「土俵を壊す」・「土俵を作る」という言い方を,力士達はする.
相撲部屋の土俵は,平らな地面にそのまま作られていて,本場所のように段差のある高いところに作られているわけではない.また,本場所の土俵にある俵が,稽古場の土俵には見当たらない.約 5cmのくぼみをもうけて,土俵の内側と外側とを区別しているだけである.稽古場では,相撲を取るだけでなく,柔軟体操をしたり,何人かで一斉に両側の壁の間を摺り足で行ったり来たりする稽古を行なうこともある.そういう時には,俵の無い土俵の方が稽古場を広く使えて良い.
ただ,俵の有る無しは,部屋によっても違うようで,稽古場の土俵に俵を使っている部屋もある.
写真は,新しく作り直されたばかりの土俵である.普段であれば,真ん中に砂が盛られ,その上に御弊(ごへい)が据えられ,塩が撒かれているはずである.が,この日は,本来徳俵が埋められる場所に,それぞれ3ヶ所づつ塩が盛られているだけである.
新しい土俵を使い,夏場所へ向けての稽古も段々と本格化していく.
■ 土俵の寸法など
直径: 15尺(455cm)
俵の数: 20個(そのうち 4個は徳俵)
仕切り線は,長さ90cm×幅6cm.2本の線の間隔は70cm.
2004年04月10日
沖ノ龍引退
4月5日(月),沖ノ龍が引退しました.
沖ノ龍は,平成8年秋場所入門.高い身長と,柔らかな身体を活かして,相手を捕まえての寄りを得意としていました.また,土俵上で踏む四股の美しさは伊勢ノ海部屋で一番であったかと思います.平成14年7月場所には,自己最高位の西三段目 49枚目を記録しました.もう少し荒々しく相撲を取るところ,あるいは,相手の廻しを切ったりする器用さがあれば,まだまだ上を狙えたかと思います.
今後は故郷の沖縄に帰り,介護関係の仕事に就くよう勉強するとのことです.伊勢ノ海部屋で学んだことを忘れずに,しっかりと精進してくれることでしょう.
今後の活躍をお祈りいたします.
■ 管理人と沖ノ龍
■ 大銀杏姿の沖ノ龍
■ 伊勢ノ海親方による止めバサミ
2004年04月05日
春場所を終えて
■土佐ノ海は,10日目まで1勝9敗で,どこまで負け続けるのかと心配させられましたが,その後,4勝1敗と盛り返し,5勝10敗で場所を終えました.先場所は4勝11敗ですので,二場所続けての二桁黒星です.
■東十両筆頭の大碇は,勝ち越せば幕内が確実でしたが,残念ながら14日目の千代天山戦に敗れて負け越しが決まりました.ついでに,右足首を捻挫し,千秋楽は休場.ついていません.ただし,怪我自体はどちらかと言えば軽いということですので,きっちりと直して,また来場所に期待しましょう.
■幕下以下では四ツ車(幕下18)が好調.昨年の九州場所から3場所連続で5勝2敗を続けています.来場所は更に上位に上がりますので,幕下上位五番での取り組みも見られることでしょう.
自己最高位で場所にのぞんだ鎌倉(三段10)ですが,残念ながら2勝5敗と負け越し.今回も幕下の壁を超えることができませんでしたが,腐らずに再度チャレンジです.
松田(三段92)と瀧ノ音(東20)とが6勝1敗と好成績を上げました.二人とも実力者だけに,ある意味この地位では当然の成績かもしれません.
藤嵐(序二37)が5勝2敗を上げました.ただ,三段目に返り咲けるかどうかは非常に微妙です.
2004年03月22日
平成16年大阪場所中日を終えて
土佐ノ海は,1勝7敗と絶不調.今まで二桁黒星の場所はあっても,それを二場所続けてということはありませんでした.今場所の元気の無さを考えると,もしや...とすら思えてしまいます.
大碇は序盤戦は,まずまずの調子かと思いましたが,5日目からの連敗が痛い.相撲内容自体は悪くありませんので,後半戦の巻き返しに期待したい.
幕下以下では,四ツ車(幕下18)が3勝1敗と好成績.マワシを引くと力を出します.十両を狙える位置まで番付を上げて,来場所以降を関取挑戦の場所としてもらいたい.今場所自己最高位の鎌倉(三段10)は1勝3敗,白星スタートでしたがその後3連敗.気合いを入れ直して後半戦での勝ち越しを期待したい.ヒジの怪我から回復した松田(三段92)が3勝1敗と好調.自分本来の相撲がとれれば,まだまだいけるはず.序二段上位の北の剛(序二6),瀧ノ音(序二20),沖ノ龍(序二27),藤嵐(序二37)は皆調子が良さそう.それぞれ2勝,もしくは3勝を上げている.このままの調子で後半戦も取り組み,皆勝ち越して欲しい.
2004年03月21日
そういえば呼出し太郎
呼出し太郎太の太鼓というエントリを書いたところ,草泉散人さんからトラックバックを頂きました.そうそう,呼出し太郎という太鼓の名人がいたんですよね.実は,伊勢ノ海部屋へ新しく入った呼出しさんに「太郎太」という名前を付けたと聞いた時には,随分と大胆な名前を付けるなぁ,名前負けしなければいいけれど.と思ったものでした.
呼出し太郎さんってのは,多分,現役を去られた呼出しさんの中では一番有名な方なんじゃないでしょうか?実は,ベースボールマガジン社から「呼出し太郎一代記」という本が出ているですが,もう40年以上も前の本で,今となってはそうそう手に入れることができません.ところが,その内容をネット上で読むことができますので,ここに紹介しておきます.太鼓を叩いている写真も何枚か記載されています.
■ 呼出し太郎一代記
2004年03月16日
初日大碇戦での珍事
今場所東十両筆頭の大碇の初日は,同じく十両筆頭(西)の皇司との対面対決.裁く行司は木村正直(きむらまさなお).なんとこの行司さん,寄り倒された大碇に巻き込まれるように土俵下へと落っこちてしまいました.まぁ,力士と一緒に行司さんが土俵下に落ちること自体は時々あるのですが,この日の正直は,完全に勝負の行方を見失っていたようです.土俵上に上がると,土俵下に控えていた行司に勝負の行方をたずねながら,ばつが悪そうにおずおずと西の皇司へ軍配を上げておりました.
実は,勝負が決まる瞬間,皇司の方に勇み足があったのでは?と思っていたのですが,そんなことなんかどうでも良くなるぐらいの珍事でした.
2004年03月13日
呼出し太郎太の太鼓
相撲の太鼓にも色々ありまして,触れ太鼓,寄せ太鼓,跳ね太鼓など.巡業やトーナメント,引退相撲などへ行きますと,呼出しさんが土俵の上で太鼓の打ち分けを演じてくれたりします.さて,先日の大碇関の結婚披露宴では,お客様のご入場・ご着席をお待ちする間,呼出し太郎太が会場内の壇上にて太鼓を叩いておりました.これは寄せ太鼓になるんでしょうか?
■ちょっとした太鼓の解説
触れ太鼓は,明日から本場所が始まることを知らせるために町の中を練り歩きつつ叩く太鼓.大阪場所前日にあたる今日は,大阪府立体育会館を出発した太鼓が,各相撲部屋を中心にその回りの町に太鼓の音を鳴り響かせることでしょう.
寄せ太鼓は,その日に相撲の取り組みがあることを知らせる太鼓.屋根の無い土俵で相撲興行を行なっていた頃には,この太鼓が相撲の開催を知らせる手段でした.
跳ね太鼓は,その日の取り組みが終ったことを告げるとともに,ぜひ明日もまたご来場下さいということを告げる太鼓.翌日に取り組みのない千秋楽や一日興行などでは,この太鼓は叩かれません.
2004年03月07日
大碇関ご結婚
3月7日(日),雪の舞う京都で,大碇関と上田直美さん(神戸市出身)の結婚式と披露宴が執り行われました.
午前中は,大碇が生まれ育った地元に近い大原野神社で結婚式.午後1時より京都ホテルオークラにて披露宴.参加者は角界関係者を始め約600人.まことに盛大な披露宴でした.
高砂でのお二人は,最初は少々緊張気味でしたが,宴も進みウェディングケーキにナイフを入れる頃になると余裕も出てきたのか,随所に笑顔が見られました.
結婚を決意してからの大碇関は,九州場所での11勝,初場所での9勝と絶好調.伊勢ノ海親方が言うには「これぞ,直美効果」とのことですが,良き伴侶を得て益々充実した土俵生活となることをお祈りいたします.
2004年02月20日
福岡の自警団に「格闘家」
西日本新聞によると,福岡東署と東福岡防犯協会(福岡市東区)が,地域の柔道・空手などの有段者や現職警察官らが参加する「自警団」を結成する計画をたてているとのこと.
「自警団」と言えば,伊勢ノ海部屋が昨年2月に相撲自警団を結成してちょうど一年が過ぎたところだ.
PS (2/29). なんか西日本新聞のリンク間違えていました.URLに today とか入っている時には気をつけないと...それと,過去記事は 2ヶ月分ぐらいしか保存されてなさそうな感じです.
この一年の間,夏休みには夕方の早い時間帯に回る「少年隊」を募集し,力士と子供達とが一緒になって近所のパトロールをする活動なども行なってきている.相撲部屋が,地域の活動へ貢献することで,子供達が相撲に親しみを持ち,更にはボランティア活動に関心を示してくれるのではないかという期待もある.
今回新聞記事になった自警団は,福岡市東区での結成が予定されている.実は,伊勢ノ海部屋の九州場所の宿舎があるのも同じ福岡市東区である.なにがしらの関係があるのでは?と思っているのだが,最初に結成が予定されている美和台は,宿舎のある箱崎からは少々遠い.直接の関係はないのかもしれないが,伊勢ノ海部屋の東京での活動を聞きつけた誰かが,こういう活動を立ち上げようとしているのでは?という気がしている.
2004年01月31日
初場所を終えて
エントリーの登録が遅くなりましたが,未来への記録という意味で,初場所を終えての感想を残しておきます.MovableTyepでは日付の編集もできたはずだし,こういう点が便利です.
■ 大碇は9勝6敗となかなかの好成績.本人は,場所前にあまり関取衆との稽古ができなかったことを考えると上出来.というようなことを言っておりました.再入幕も期待されたのですが,回りに二桁勝ち星を上げた力士が3-4名いることを考えると難しそうです.
千秋楽パーティには婚約者とともに出席していた大碇.これからは,更に充実した土俵が期待できることでしょう.
■ 部屋頭の土佐ノ海ですが,4勝11敗と残念な成績.そういえば昨年の五月場所も三役(小結)で 4勝11敗でした.千秋楽パーティでは伊勢ノ海親方から,「今の大碇の状況を見て,土佐ノ海がどう奮起するかみものです」という一言がありました.もう少しガムシャラなところを見せてくれても良いかもしれません.
■ 幕下以下では,四ツ車が先場所に引き続き 5勝2敗と勝ち越しました.着実に実力を付けていることが良くわかります.鎌倉は6勝1敗と好成績を上げ,来場所の自己最高位更新を確実にしました.幕下昇進へは,もう一段の努力が必要です.
柏竜は一番相撲で右足を痛めましたが,後半盛り返しての3勝4敗.なんとか1点の負け越しで終えることができました.もう少しガッチリとした身体を作れば,三段目での勝ち越しも見えてくるでしょう.
松田は,右ヒジを痛めて,1勝6敗という残念な結果に終わりました.きっちりと身体を直して,来場所出直しです.
2004年01月13日
初場所:初日と二日目
土佐ノ海は二連敗スタートですが,それなりに自分の相撲が取れているので,あまり心配無いような気がします.初日の旭鷲山戦は,あまりにもバカ正直に突っ込み過ぎたきらいもありますが,引き技を気にするあまり逆に萎縮してしまうと,以降の相撲に影響してしまいます.二日目の魁皇戦を見る限り,身体は良く動いていて自分得意の右四つに組み止めることができました.最後は投げの打ち合いで魁皇の下手投げに屈してしまいましたが,これは仕方のないことでしょう.連敗スタートのことは気にせずに,まずは初日を出してもらいたいです.
大碇は,先場所に引き続き好調のようです.初日こそ千代天山の粘りで,残念な星を落としてしまいましたが,二日目の若天狼戦では一方的な相撲で初日を出すことができました.先場所並みの好成績も期待できそうです.
幕下以下は,下記に示す通り 8勝5敗とまずまずの成績です.
そんな中,驚異的な粘りを見せて白星を上げた柏竜の活躍を写真を使って紹介しましょう.柏竜は身長 175cmで体重 111kg.どちらかと言うと小兵.入門2年目でまだまだ身体の線が細い感じがします.一番相撲の相手は入間川部屋の竜司(たつつかさ).身長 190cm,体重 130kg と大きな相手です.四つ相撲を得意とする柏竜は回しを引いて相手の横につき何とか自分十分の体勢を作ろうとしましたが,最後は捕まってしまい,寄り切られたか...と思った瞬間,驚異的な粘りを見せ,相手の勇み足を誘い見事白星を上げました.詳しくは下記の写真を見てください.
■ 寄られながらも土俵際粘る柏竜.背中が柏竜です.
■ 拡大写真.相手の右足がまさに俵を踏み越えるところが良くわかります.それに対して柏竜の両足は土俵の中.
■ しかし,足を傷めてしまい,土俵下でうなだれる柏竜.もしかすると,残す時に左足首あたりを捻ったのかもしれません.この取り組み,物言いがつきましたが,結局は軍配通り柏竜の勝ちとなりました.勇み足をきちんと見ていた行司の木村勘九郎もエライ!軍配を上げる時に,少々首を捻っていましたけどね.
一番相撲の結果
○ 松田,鎌倉,柏竜,北の剛,沖ノ龍,藤縄,荻野目,大筑波
● 四ツ車,荒飛,瀧ノ音,藤嵐,鈴木
2004年01月12日
平成16年初場所が始まりました
年末にインフルエンザにかかり39度あたりを4日ほどさまよい,伊勢ノ海部屋忘年会を欠席し,それでも何とか1月3日の後援会稽古総見には出席したのですが,ネット活動のパワーが足りないなぁ...なんてボ~ッとしているうちに平成16年の初場所が始まってしまいました.
伊勢ノ海部屋関連での,今年の見どころを上げてみましょう.
まずは十両4枚目に番付を上げてきた大碇.婚約も発表し,気力も充実.初場所で勝ち越して,3月7日の結婚式は是非とも幕内力士として迎えたいところ.今年は幕内での活躍を期待します.
続いて,東関脇で初場所を迎えた土佐ノ海.大碇の結婚披露は決まっておりますが,土佐ノ海の大関披露はまだまだ未定.去年一年間は三役を三度経験(いずれも小結)したものの,勝ち越しは一度だけ.その代わり平幕で二度の十勝があります.もうあと一歩で大関候補へ再度名乗りをあげることができます.今年こそは是非とも三役で二桁の勝ち星を上げて,上位への挑戦を果たしてくれることを期待しています.
幕下以下では,四ツ車の関取挑戦が上げられます.昨年一年間通して幕下の地位を維持することができました.また,自己最高位を更新し続け,五月場所には八枚目まで番付を上げることができました.ただし,関取に昇進するためには,まだまだ地力をつける必要があります.稽古場では土佐ノ海・大碇の両関取に丁寧に可愛がってもらっていますので,遠からず幕下上位で活躍する日がくるものと思っております.その時には,勢いに乗って一気に関取の座を手にしてもらいたいですね.
他にも,もうひと伸びが期待できる,松田・鎌倉・柏竜・北の剛が三段目に控えております.こういう力士の活躍に注目しながら,相撲を楽しみたいと思います.
2003年12月10日
年間成績(平成15年)
■ 今年の年間勝ち越しは次の二人.
土佐ノ海: 47勝 43敗
北の剛: 23勝19敗
■ 勝ち負け同点(タイ)は松田のみ.
松田: 21勝21敗
■ 休場分を除いて考えると,実は大碇も勝ち越し.
大碇: 36勝31敗23休
んで,残りの11人はみんな年間負け越しです...
以下,負け越し力士の年間成績です.
【幕下】
四ツ車: 20勝22敗
【三段目】
鎌倉: 19勝23敗,柏竜 : 20勝22敗
荒飛: 18勝24敗,瀧ノ音: 15勝27敗
【序二段】
藤嵐: 19勝23敗,沖ノ龍: 18勝24敗
藤縄: 20勝22敗,荻野目: 17勝25敗
大筑波: 18勝24敗,鈴木: 16勝26敗
20勝22敗というのは,あと一つ白星を上げていればタイになった成績という意味でオシイ!一つの白星の重さを実感していることでしょう(四ツ車,柏竜,藤縄の3力士).
面白いのが荒飛と松田.
今年の荒飛は,5勝2敗が2場所で,残りの4場所が2勝5敗.勝ち越す時も,負け越す時も,大勝ち/大負けしています.こういうのを思い切りがいいと言うのか?
逆に松田は,4勝3敗が3場所で,残りの3場所が3勝4敗.安定していると言えば,安定しています.本人も言っていましたが,同じような所を行ったり来たりの一年だったようです.それでも,その間にしっかりと実力をためていれば,来年,再度の幕下昇進も十分狙えるでしょう.
そういえば,松田は目黒高校時代に,平成15年のアマ横綱を勝ち取った加藤耕一の指導を受けています.
2003年11月29日
九州場所後の予定
九州場所が終わって1週間.この間,力士達はお休み.某行司さんによると「みな,トドになって寝ています」というように本場所での疲れを癒すための貴重な休息の時である.
その休みが終わると,関取衆は巡業へ出かけ,残った者は東京へ帰ってまた稽古の日々が続く.
そんなわけで,
■ 今後の巡業予定など
11月29日 巡業出発
30日 佐賀/非巡業組帰京
12月 1日 熊本・松島町
2日 鹿児島
3日 鹿児島・宮之城町
4日 都城
5日 日向/「伊勢ノ海部屋たより」ネタ揃え
6日 熊本・山鹿市
7日 長崎市/アマ相撲天皇杯
15日 「伊勢ノ海部屋たより」印刷屋さんへ
24日 初場所番付発表
○○日 忘年会?
2003年11月25日
九州場所を終えて
土佐ノ海は白星を重ねて10勝目.殊勲賞(7回目)を授賞し,更に来場所の関脇を確実にしました.大碇も白星を重ねて11勝目.昨年九州場所以来の11勝です.このように,上位陣の成績は非常に良いのですが,逆に幕下以下が寂しい限りです.勝ち越したのは幕下の四ツ車と,三段目の松田,そして序二段の北の剛の3人だけ.他の10人が負け越しで,1勝6敗での負け越しが5名もおります.
九州場所の土佐ノ海は,立ち合いの当たりも強く,その後の出足もあり,横綱武蔵丸を倒し11個の金星を獲得,また大関武双山を破り対戦成績を 18勝16敗とリードし,更には10連勝中の大関栃東から白星を上げ,優勝争いを大きく盛り上げてくれました.この活躍に対して殊勲賞が贈られました.土佐ノ海の授賞は平成14年の名古屋場所以来7回目になります.来場所の三役争いという意味では,千秋楽の栃乃洋(東筆頭)を千秋楽に破ったことが大きい.筆頭の栃乃洋は8勝止まり.東2枚目の闘牙は9勝.西3枚目の玉乃島は10勝.これらの結果と,関脇の若の里が負け越したことを合わせて考えると来場所は東の関脇に昇進することでしょう.
大碇は,十一日目の黒海戦に勝てば十両優勝の可能性も出てきたのですが,残念ながら黒星.しかし,今場所は,得意の突き押しが冴え渡り,11勝を上げることができました.昨年九州場所以来の11勝です.来場所は,十両上位へと番付を上げてくることでしょう.
幕下以下では,勝ち越したのが,四ツ車(幕下),松田(三段目),北の剛(序二段)の3人だけ.残りの10名は負け越しという散々な成績です.
実は,9月場所では5勝以上の好成績を上げて勝ち越しを決めたのが6名もおりました.ところが,その中から今場所も勝ち越しを決めた力士がおりません.東京後援会の会長が「たかが1場所の好成績に満足するのではなく,2場所続けて勝ち越すことを目指して欲しい」というようなことを,9月場所の千秋楽パーティにて言っておりましたが,残念ながら実践することができませんでした.もう一度精進して,来年こそはより良い成績が残せることを期待しております.
七番相撲の結果:
○ 四ツ車,松田,瀧ノ音,藤嵐,北の剛,荻野目
● 鎌倉,柏竜,荒飛,沖ノ龍,藤縄,大筑波,鈴木
九州場所成績:
☆ 土佐ノ海 西前頭 2, 10-5 殊勲賞
☆ 大碇 西十両 11, 11-4
【幕下】
☆ 四ツ車 東56, 4-3
【三段目】
★ 鎌倉 東36, 1-6
★ 柏竜 西66, 2-5
★ 荒飛 西70, 2-5
☆ 松田 西78, 4-3
★ 瀧ノ音 東83, 3-4
【序二段】
★ 藤嵐 西3, 3-4
★ 沖ノ龍 東8, 1-6
☆ 北の剛 東13, 4-3
★ 藤縄 東34, 1-6
★ 荻野目 東63, 2-5
★ 大筑波 東70, 1-6
★ 鈴木 西79, 1-6
2003年11月21日
九州場所十一日目と十二日目
十一日目の土佐ノ海 vs 栃東戦は,土佐ノ海の立ち合いの当たりと,それに続く二の矢,三の矢の出足が勝った.栃東には,前日の武双山戦で見せたようにアゴを引いて耐えながらのイナシや,あるいは時々見せる立ち合いの変化もある.しかし,相手につけ込まれるようなスキを見せることなく,土佐ノ海が一気に勝負を決めた.これで十一日目にして勝ち越し.名古屋場所に引き続き今年2度目の二桁勝利も射程圏内である.翌十二日目は残念ながら千代大海に黒星を喫した.
大碇は十一日目に9勝目を上げた.十両の優勝争いを独走していた黒海に今場所初の黒星がついたために,その差は1となった.続く十二日目は潮丸戦.残念ながら相手のペースに圧倒されてしまった.これで黒海との差は2と開いてしまった.十三日目は,その黒海戦である.
さて,今場所好調の土佐ノ海であるが,今年は五月場所の4勝11敗がたたり,秋場所終了後の成績で 37勝38敗と負け越していた.今場所勝ち越しを決めたことで年間の負け越しはなくなったが,もう一ふんばりすれば,昨年と同じ水準となる.
ちなみに,昨年の土佐ノ海は年間成績 48勝42敗で第5位に輝いている(←下の方にある表を参照).
幕下以下の六番相撲であるが,悲しいことに白星を上げたのが,幕下の四ツ車と序二段の鈴木だけである.残りは全て黒星.トータルで 2勝11敗という散々な成績である.それでも,四ツ車が勝ち越しを決めたのが朗報だ.今年の三月場所以来となる4場所振りの勝ち越しである.
六番相撲の結果
○ 四ツ車(4-2),鈴木(1-5)
● 鎌倉(1-5),柏竜(2-4),荒飛(2-4),松田(3-3),瀧ノ音(2-4),
藤嵐(2-4),沖ノ龍(1-5),北の剛(3-3),藤縄(1-5),荻野目(1-5),
大筑波(1-5),鈴木(1-5)
2003年11月19日
九州場所九日目と十日目
九日目,土佐ノ海は横綱朝青龍戦.今場所2つ目の金星を...という期待もあったが,残念ながら肩透かしで敗れてしまった.十日目は玉乃島を押し出しで破り,これで7勝3敗.勝ち越しまであとひとつだ.
大碇は,九日目の春日王,十日目の追風海をともに下し,十日目で勝ち越しを決めた.二桁を狙える展開だ.
幕下以下では,負け越しが決まったのが6名(鎌倉,沖ノ龍,藤縄,荻野目,大筑波,鈴木)もいるが,勝ち越しはまだ誰も決めていない.3連勝スタートで大勝ちを予感させた北の剛も,連敗で 3-2まで星を落としてきた.四ツ車は逆に3-2まで星を戻してきた. 白星先行は,この二人と松田だけ.まずは勝ち越しを決めたい.
五番相撲の結果
○ 四ツ車(3-2),荒飛(2-3),瀧ノ音(2-3),藤嵐(2-3),沖ノ龍(1-4)
● 鎌倉(4-1),柏竜(2-3),松田(3-2),北の剛(3-2),藤縄(1-4),
荻野目(1-4),大筑波(1-4),鈴木(0-5)
2003年11月16日
九州場所七日目と八日目
七日目の土佐ノ海 - 武蔵丸戦.土佐ノ海は立ち合いの当たりを活かして,そして左へ回り込みながら,相手の右を殺しつつ,土佐ノ海が横綱の体勢を崩そうとする.武蔵丸も,右差しを狙いながら良く耐え,機を見て体を活かしながら前に出たが,土俵際で残った土佐ノ海が横綱の右手を引っ掛けると,たまらず武蔵丸が一歩土俵の外へ飛び出した.土佐ノ海は,これで現役最多,史上単独3位となる11個目の金星を獲得.武蔵丸は黒星先行の4勝3敗.夜になって,師匠の武蔵川親方より,武蔵丸の引退決断が伝えられた.
これで,土佐ノ海は,貴乃花が最後に白星を上げた力士であると同時に,武蔵丸が最後に黒星を喫した力士になった.
中日を終えて,土佐ノ海・大碇の両関取とも6勝2敗と白星を大きく先行させている.
土佐ノ海,中日八日目は雅山(武蔵川部屋)との対戦.武蔵丸から最後の白星を上げた力士として恥ずかしくない相撲を心掛けたということもあって,立ち合いから圧倒し,体勢の崩れた雅山を叩き込みで退けた.
大碇は七日目の魁道戦に敗れ二敗目を喫した.中日八日目は壽山戦.左からのおっつけを効かせて前へ出るが,壽山も良く耐えて組み止められそうになるところを,振りほどきつつ,右からの肩透かしを決めた.
七日目,幕下の四ツ車は,清東(玉ノ井)との一戦で,内無双を見せた.自分より小さな清東を右四つに組み止め左上手を引いた十分の体勢から,左の上手を離して腕を返しながら相手の太股当たりを払うように持ち上げ,相手を土俵上にきれいに転がした.器用な一面も持っている.
四番相撲を終えて,沖ノ龍と鈴木が 4連敗で早々と負け越しとなってしまった.白星が先行しているのは,3勝1敗の松田と北の剛だけ.2勝2敗の五分が四ツ車と柏竜である.
四番相撲の結果
○ 四ツ車(2-2),柏竜(2-2),荒飛(1-3),松田(3-1),藤縄(1-3),荻野目(1-3)
● 鎌倉(1-3),瀧ノ音(1-3),藤嵐(1-3),沖ノ龍(0-4),北の剛(3-1),大筑波(1-3),鈴木(0-4)
2003年11月15日
九州場所五日目と六日目
土佐ノ海は時津海と貴ノ浪に白星,大碇も隆の鶴と蒼樹山に白星.四日目も合わせると,両関取ともに3連勝と好調である.
一方の幕下以下であるが...
幕下以下で白星を上げたのは,松田と北の剛の二人だけ.その他の力士は黒星である.その結果白星先行は北の剛(3勝0敗)と松田(2勝1敗)だけ.3連敗が5人もいる.ちょいと悲しい.
三番相撲の結果
○ 松田,北の剛
● 四ツ車,鎌倉,柏竜,荒飛,瀧ノ音,藤嵐,藤縄,沖ノ龍,荻野目,大筑波,鈴木
2003年11月12日
九州場所三日目と四日目
幕下以下は2日に1回の割り合いで土俵にあがる.なので,[伊勢ノ海]カテゴリーのエントリーも2日に1回ぐらいにしようと思う.四日目を終えた二人の関取は,土佐ノ海が2勝2敗の五分.大碇が3勝1敗と久々に白星を先行させている.
さて,幕下力士は13人いるのだが,三日目に登場したのが瀧ノ音・北の剛・大筑波の3名.残りは四日目に登場した.幕下以下の取り組みは,偶数日に次の日と,その次の日の取り組みが発表される仕組みになっている.例えば,初日前日(0日目)に初日と二日目の割が発表される.なので,事前に前売券を買っていても,運が悪いと,お目当ての力士が出てこないこともある.
今場所は,初日と三日目が運の悪い日で,二日目と四日目が運の良い日であった.
初日は序二段力士5名が相撲を取ったが全員が黒星.おまけに三段目力士の取り組みがなかったので,12時以降に会場に着いたとすると,幕下以下の伊勢ノ海部屋力士を見ることができなかったことになる.また,三日目に相撲を取ったのは,上に書いた通りたった3名であった.朝一で会場に着いたとしても,ご贔屓の力士が3名ではちょっと悲しい.
逆に四日目に相撲観戦した場合には,6名いる幕下・三段目力士のうち5名の取り組みが見れたことになるので,なかなか嬉しいことになる.
まぁ,幕下以下の力士の取り組みを見るってのは,ちょっとしたギャンブルみたいなところもあるのだ.
二番相撲の結果
○ 鎌倉,柏竜,松田,藤嵐,北の剛
● 四ツ車,荒飛,瀧ノ音,沖ノ龍,藤縄,荻野目,大筑波,鈴木
2003年11月10日
九州場所二日目
● 土佐ノ海 - 押し出し - 高見盛
● 大碇 - 素首落とし - 鳥羽の山
幕下以下...
【幕下】
○ 四ツ車
【三段目】
○ 瀧ノ音
● 松田,荒飛,柏竜,鎌倉
【序二段】
○ 北の剛,大筑波
ということで,本日は4勝6敗.
幕下以下は初日・二日目の一番相撲を終えて,1勝が4人で残りの9人が1敗.
スタートダッシュに失敗したという感じか.まぁ,7番取り終えての成績が
重要なのであって,一番相撲の結果のみにこだわる必要もないのだが.
四ツ車が一番相撲で白星を上げた.これは,平成14年名古屋場所以来8場所ぶり.
幕下以下の力士に関して,
一番相撲の結果
○ 四ツ車,瀧ノ音,北の剛,大筑波
● 鎌倉,柏竜,荒飛,松田,藤嵐,沖ノ龍,藤縄,荻野目,鈴木
2003年11月09日
九州場所初日
九州場所が始まった.今場所は11月9日から23日までの15日間(あたり前だが).幕内の土佐ノ海は先場所の小結から番付を下げて西の2枚目.十両の大碇は西の11枚目.来場所から十両と幕内の定員がそれぞれ2人づつ増えるとはいえ,後がほとんどない.そんなことより,昨年九州場所以来の勝ち越しを期待したい.伊勢ノ海部屋の幕下以下では,鈴木の序二段79枚目が最低の番付であり,全体の番付の平均値は上がっている.さて,どういう15日間になるでしょうか.
で,初日の結果であるが,ずいぶんと不思議なこととなった.
取組みのあった序二段力士(藤嵐,沖ノ龍,藤縄,荻野目,鈴木)は全滅.三段目と幕下は伊勢ノ海部屋力士の取組み無し.十両の大碇と幕内の土佐ノ海はともに白星.ものすごいはっきりとした結果だ.
土佐ノ海は大関の武双山戦.立合いは武双山に若干押し込まれたが,その後盛り返して,左上手を取って出し投げを打ち,赤房下へ寄り切った.取組み後にNHKのインタビューを受けたが,対武双山戦の対戦成績は今回で18勝16敗であり,殊勲インタビューというような感じはあまり受けなかった.
ところで,今場所から大相撲ダイジェストが放送されない.相撲の取組みをいつ見るといいのか,頭を悩ますところである.